二次元交通社

鉄道、アニメの舞台探訪、ライブの遠征…偏った旅

オタクが新婚旅行でフィンランド行く話〜最後の旅路、そしてただいま〜

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17時20分、定刻にヘルシンキ・ヴァンター空港を出発したAY073便。

暗闇迫るヘルシンキの空を順調に高度を上げていきます。

復路ももちろんA350-900。

往路は中央列の席でしたが、復路は左側でした。

代理店で窓側ではなく通路側を指定したので当然通路側と中央席の並びです。

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飛び始めて1時間半ぐらいで最後の晩餐(昨日も同じこと言ったな)。

フィンランド発の便なのに、つけあわせがずんだ・蕎麦とやたらと日本くさいのは何なんでしょうか…。

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メインはお肉でした。

お飲み物は…ビール!

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アサヒスーパードゥラァァイ…が来ました。

よく見たら説明書きは日本語無かったです。

 

お腹も膨れて。

外は真っ暗だし外が見えたところでどうせシベリア上空だし…と思っていると、周りの日本人がにわかにざわつく。

何だ…?と思ってよく聞くと。

 

「オーロラが見える!」

 

マジで?

自席は前述のとおり通路側だったので、後部の扉の窓へ。

先に席を立った日本人から「周りが明るいと見えないから毛布持っていった方がいいよ」とのアドバイス

一旦自席に戻って毛布を持って再度後部へ。

ほかの日本人と替わりばんこに窓の外を眺める。

そして自分たちの番。妻と二人で毛布を被って外を見ると…。

 

あ、あの感じは間違いなくオーロラだ!

 

揺れる上に狭い機内では流石にカメラに収めることはできなかったですが、確かにこの旅行中に二回オーロラを観測することができました。

よく日欧便はこの時期に機内からオーロラが見られる、とは聞いていましたが、まさか自分が当たるとは思ってもみなかったです。

…三日目にわざわざ高い金払って見に行った意味を問うてはいけません。

あれがなければ写真には残せなかったし、オーロラがどんなものかの事前情報も無かったし。

やっぱり一度は地面に足をつけて(あれは川の上でしたが)じっくりゆっくり観測する必要はありますね。

 

オーロラ騒動(?)も終わると照明が落とされます。

発地時間でいくと21時。着地時間ベースだと朝4時。

しかし、案の定飛行機で寝られない。

ついでに体内時計がフィンランドに合ってしまったので、時間が早すぎて余計寝られない。

仕方なく機内エンターテインメントでダンケルク見てました。

我ながら今回の旅行中の映画のチョイスいいセンスしていました。

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ダンケルクも見終わってしまって、暇すぎてフライトマップで遊んでいました。

そして発地時間で日付が変わるころ。

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むしろ空の上では夜明けを迎えていました。

実質徹夜です。

ていうか、仮に発地時間21時に寝て着地時間7時に起きるとしても、時差7時間で発地時間で0時だから3時間しか寝られてないんですね…。

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最後の機内食がやってきました。

いかにも「朝ごはん」って感じです。

最初は興奮したマリメッコ柄のナプキンも、流石に4回目ではなんとも思わなくなりました()

最後だから、とベリージュースとともにいただきました。

やっぱりフィンエアー機内食悪くないですね。美味しかったです。

 

フライトマップを見ると既に日本の領空に入っていました。福島を横切って太平洋側へ向かいます。

このとき、会津に住む友人の頭上を通過していたようで「お前が乗ってたの見えたよ」と画像が送られてきました。

いつも見上げていた飛行機に自分が乗っていて、その飛行機を友人に見上げられていたというのもなんだか不思議な感じです。

実はそれ以前に往復のフライトをFlightradarで追跡されていましたけど…。

太平洋側に出て大洗の上空を通過する頃にはベルト着用サインも点灯し、所謂最終の着陸態勢に。

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垂直尾翼のカメラからでも地上の様子が良く分かるように。

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ついに向こうに滑走路が見えます。
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ヘルシンキを発って9時間20分、成田国際空港のB滑走路に降り立ちました。

雪景色はそこにはなく、見慣れた関東の冬景色がありました。

6泊8日。長いようであっという間、というありきたりな言葉がぴったり来るあっという間の旅でした。

氷点下の雪景色も。

暖房の効いた部屋で飲んだベリージュースも。

眩しいぐらいの星空とそこに浮かぶオーロラも。

美しい建築が連なる街並みも。

全部これでおしまい。

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スポットに入って、扉が開かれ、降機したそのときに寂しさを感じていました。

…いや、長旅が終わって「やっと着いた!」という思いの方が強かったかも。

日本語の広告が入ったPBBがここが日本であることを示しています。

着いたのがまたしてもサテライトだったので、連絡通路をテクテク歩いて本館へ移動します。

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この光景もサテライトを使わないと見られないわけで、そういった意味では面倒だけど貴重な経験。

微妙な冬空と相まって、このときが一番「帰ってきちゃったなぁ…」と感傷に浸っていたかもしれません。

それにしてもJLも787増えましたね。

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9時間半お世話になりました。

この便は1、2時間の後に再びヘルシンキ行きとして飛び立ちます。

きっと1週間前の僕らのようにオーロラを見に行く人もいることでしょう。

みなさん良い旅を!

 

それにしても今回は快適だったし、オーロラも見られて最高のフライトでした。

フィンエアー、気に入りました。

またいつか乗れる日を夢見て…。

 

さて、本館にたどり着いた僕らは、入国審査でスタンプを押されて法的にも無事に帰国。

荷物の受け取りをして(ヴァンターでトラブった二つ目の荷物は無事に受け取れました)、税関を通過して。

見慣れた到着ロビーに出てようやく帰ってきた実感が沸いた気がします。

出口には義父が迎えに来てくれていました。

長旅後に電車で帰るのは辛かろう、とわざわざ車で。

お手数おかけします…。

あ、そうそう。成田を出る前に残したユーロを日本円に戻すのを忘れずに。

 

 

義父の車に揺られて、流石に運転してもらってるところで寝るわけにはいかんと思いながらも不眠不休と車の揺れに耐え切れず、新空港道から東関道に合流したあたりで意識が飛んで、気付いたら家のすぐそばまで来ていました。

家に着いてホントに新婚旅行終了。

終わりは案外あっさりでしたが、それよりひとまず荷物を置いて、再び車に乗ります。

 

 

いくらフィンランドが最高だったからといっても、普段と違う生活をしているうちに日本に帰ったらやりたいと思うようになったことが二つありました。

ひとつは「広い風呂に入る」。

フィンランドはサウナこそあれど、バスタブはどのホテルにも無く。そろそろ足を伸ばしてお湯に浸かりたい…。

そんなわけで車で近くのスーパー銭湯へ行きました。

 

そのスーパー銭湯は何度か来ていましたが、平日の昼間ということもあっていつもに比べてガラガラ。

色々な種類のお風呂に気が済むまで入っていました。

長旅の疲れや汚れをすっかり落とします。

そうそう、フィンランドでサウナ克服したので改めて日本のサウナにもチャレンジ。

だいぶ慣れましたが、やっぱりフィンランドのサウナの方が良かった…。

 

ふやけるほどお湯に浸かって満足したところでふたつめのやりたいこと。

「ラーメンを食べる」。

…いや、かもめ食堂にもありましたし、なんならスーパーでインスタントラーメンぐらいなら売ってましたけど。

もうちょっと滞在が長ければそれを食べたかもしれませんがなんていうか、そうではないのです。

飛行機で軽食を食べてからお昼も摂っていなかったので、そのままスーパー銭湯併設の食堂へ。

お腹も空いていたので遠慮なくラーメンと小丼のセットを食べました。

なんて言うべきか分からないのですが、ラーメン専門店とかじゃなくてとにかくこの普通のラーメンが食べたかったのです。

希望通りのものが食べられたし、お腹も心も満足。

 

僕だけ先に家に帰り、妻は義父の車で食料の買出しへ。

家に帰った僕がやることはとにかく洗濯。

洗濯機を回す傍らで荷物整理をして、洗濯機が止まったら干す。

洗濯機を空にしたら二回戦。流石に一週間分×2名分の洗濯物は1回では終わりませんでした。

で、洗濯が終わって完全に体力ゼロに。買出しから帰った妻も体力限界。

その日はお風呂はスーパー銭湯で済んでいたので、簡単に夕飯を済ませてさっさと寝ました。

このとき、帰国日を金曜に設定しておいて本当に良かったと思いました…。

 

 

旅の記録はこれにて終了。

次回はこの旅の総括と後日談的な小噺を少々。