僕は神奈川県は横須賀市出身です。
それが結婚して千葉県を経由して今は埼玉県民です。
このご時勢、「県をまたぐ移動」が憚られるそうで、そんな理由から改めて地元を探したら新しい発見があったとか意外なスポットが脚光を浴びるなんてこともちょいちょいあるようです。
神奈川県の場合、地元三浦半島から湘南地区に掛けて海はあるし、温泉に行きたければ箱根に行けばいいし、山は丹沢とかあるし、ショッピングなら横浜に行けばいいし、「封鎖されても特に困らない」という県民も意見も。
では今の埼玉は?
色々ネタにされる埼玉県ですが、神奈川にも千葉にもそして東京にも無い最高の物件があるじゃないですか。
秩父の自然。そしてそこへ向かう…
秩父鉄道のSL。
関東で半定期的に運転されるSLといえば秩鉄・真岡鉄道そして東武の3社。
東武は都心から特急で一本とはいえ遠い、真岡鉄道も始発の下館へは都心からの直通はなし。
一方秩父鉄道は新宿からも東京からも電車で一本約一時間。寝坊したら新幹線で、という方法も。
と、ここでお知らせ。
SL走ってないじゃん!!!
今年、全般検査をやるので運行しないそうです…。
そういえば先日、「弘南鉄道でパレオの機関車の車輪焼き嵌めをした」なんてニュースがありましたね。
しっかり検査して、また来年以降元気に走ってもらいたいものです。
で、SLがないなら秩父鉄道何走っているの…元東急の車なんて乗り飽きたわよ…ていうか始発の羽生からちょっと上れば現役で走ってるじゃん…。
(都営6000はひとまず置いといて)いやいや、タダでは終わりませんし、ホントに何も無かったら記事書いてないですし。
今年はELパレオの年!
ELすなわち電気機関車で走るよ!ということです。
実はSLに代わってELで走るのは地味にやっていて、僕も2018年の11月に実際に乗っています。
このときは、SLが故障してその代わりということでした。
「えーSLだから乗りたいのに…」という一般的な意見!そのとおりです!
しかし敢えてELで乗る!そこに意味があるのです。
- 秩父鉄道の主役
秩父鉄道は秩父の石灰石輸送という重要な役割を担っており、ELはその貨物牽引機として活躍しています。
そんな主役は「よく見るけど間近でじっくり見る機会がない」という存在なのですが、それがELパレオなら観察し放題。
- 運賃だけで乗れる
SLで走るときは「SL整理券」というものが必要で自由席520円・指定席720円ですが、ELならこれが不要。
全席自由席にはなりますが、SLじゃないというだけで乗車率は落ちるようなので少し早めに熊谷に行くようにすれば多分座れます。
因みに一度乗った時の混雑の傾向ですが、混むのは長瀞→秩父。次に混むのは寄居→長瀞。
なんでかというと、この区間で貸切バスの団体客が乗ってくるから。
始発の熊谷から乗るのは基本個人客です。
- 客車はSLと同じ
かつて全国に走っていた12系客車を改造した車両を使用しています。
多少手は加わっているものの、れっきとした国鉄型車両で昔の雰囲気は十分感じられます。
いまどき運賃だけで乗れる客車列車なんて早々ありません。
昔ながらの汽車旅を気軽に楽しむなら今がチャンス。
そして実も蓋もない話なのですが、空いているであろう今乗っておくべき一番重要なことがあって
乗ってしまうと引っ張っている機関車なんて大して気にならない(分からない)
ということです…。
SLだと乗ってすぐなら「煙が」「匂いが」となりますが、15分ぐらい経てば気にならなくなります()
途中停車駅で写真撮るのにSLの方が映えるというのはありますが。
(ただ、本気で写真撮る人だと真っ黒なSLは撮り辛いなんて意見も)
近場で豊富な自然を楽しめる秩父エリアは、ある意味この時代のニーズに合致するとあって、メディア露出も増えています。
まだ暑い今なら長瀞の川下りやかき氷。
秋になれば美しい紅葉が待っています。
そんな秩父に「あえてSLじゃないパレオ」で向かうのはどうでしょうか。
以前行った時は秋のシーズンで場所によっては人が多くて大変でしたが、それこそELパレオの車窓から座って紅葉を眺めて…なんて楽しかったです。
帰りは西武線のラビューで帰るのもいいですね。
ELに乗る時の注意としては車内販売が無いので、事前に食べ物飲み物は確保しましょうということです。
熊谷はJRにNEWDAYSがあるし、大きい街だから外にお店もあるし確保には困らないかと。
また、電車じゃなくて車で…という方は、秩父鉄道のホームページに駐車場情報が出ているので要確認です。