二次元交通社

鉄道、アニメの舞台探訪、ライブの遠征…偏った旅

トリトンブルーのイルカは空の夢を見る

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www.aviationwire.jp

 

今日をもってANAB737-500が引退しました。

もともとはエアーニッポンに導入された機材で、今でも垂直尾翼は「ANK」の印象です。

社会人になってからちょいちょい(私用で)飛行機に乗るようになり、いろいろな機材にお世話になってきましたが、特にこのB737-500は思い出のある機材でした。

 

僕には島根県の石見地方に叔父が住んでいるのですが、なかなか行く機会はなく、大学生の時に18きっぷで会いに行った以外は叔父の方が関東に来るのが基本でした。

まぁ当時はそんなに航空運賃も安くないなかで家族で飛行機にはなかなか乗れなかったですし…。

 

しかし今から10年以上前、叔母が体調を崩して入院することに。

親がお見舞いに行くことになり、一度は両親だけで行ったものの、それから4ヵ月後ぐらいの二回目はせっかくだからお前も付いて来いと言われ、このとき初めて羽田から石見までB737-500に乗りました。

 

その4ヶ月後、もう一度飛行機に乗ってお見舞いに。

そのときはまだ元気だなと感じていたのですが、それからしばらくして容態が変化、最初にお見舞いに行ってから約半年して叔母は亡くなりました。

 

葬儀に出席し、その後の法事にも出席。

その都度乗った飛行機が737-500でした。

 

なのでこの機材を見るたびに島根のこと、叔父と叔母のことを思い出すのです。

 

二回目のお見舞い。往路ではフラップの不具合で羽田に戻って来て機材変更になるし、復路は悪天候でめちゃくちゃ揺れるし。

でも葬儀の帰りは天気が良くてCAさんが「富士山が良く見えますよ」と声をかけてくれたり。

(小さい飛行機はこういう遣り取りがたまにあるのが楽しいですよね)

まじめな記憶からネタまで、いろんな思い出を提供してくれた機材でした。

 

ネタといえば、当時はリニューアルされた座席の機材とそうでない機材があって、なぜかリニューアルされた座席の機材に当たると天気が悪くてよく揺れる、という嫌なジンクスがありました…。

 

 

石見線は2009年頃に737-500が撤退。

もう乗らないだろうなと思っていたら、2014年になぜか福岡から伊丹まで乗る機会に恵まれました。

まぁ二つのお誘いを強引にくっつけたらこうなっちゃったんですが…。

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まぁこれがホントにホントの最後になりましたけど。

 

NGシリーズに置き換わるかと思ったら置き換わらないし、スペースジェットと置き換えるって言ってたらそのスペースジェットが出てこないし。

いろいろ波乱な人生を送ってきた機材ですが、長い間お疲れ様でした。

この後もいろいろな飛行機に乗ることになるだろうけど、たぶん一番思い入れのある機材であることは変わらないと思います。

 

さようなら、空飛ぶイルカさん。

 

※2020.6.20追記

www.mlit.go.jp

>往路ではフラップの不具合で羽田に戻って来て

二度目の737-500で経験したこれ、イレギュラー運航として国の記録に残されています…。

3番目のやつですね。

自分の搭乗記録を国がやってくれるのが良…くねぇよ。