二次元交通社

鉄道、アニメの舞台探訪、ライブの遠征…偏った旅

ZIPAIR、人より先に貨物を載せる。

フィンランドの話を進めないといけないのも分かるのですが、そうすると向こう一ヶ月はその話だけになりそうなので…。

ここらへんで違う話を。

 

 

、情報の海を彷徨っていたらこんな情報が。

>『ZIPAIR』、6月3日より貨物便として就航

www.zipairtokyo.com

 

JAL系の中長距離LCC(予定)であるZIPAIR。

いにしえのオタクなのでZIPというと「ZIPでくれ」と言いたくなります。

本当ならば先々週から成田バンコク線でデビューしているはずでしたが、例によってこの状況。

新しい航空会社は人材が居ない、飛行機が足りない(来ない)、申請が通らないあたりで就航が遅れることが多いイメージですが、飛ばせる準備は万端なのに飛ばせないのは中々のレアケースではないでしょうか。

とはいえ何もしない訳にもいかず、親会社のJALの手を借りてやれることからやっていく、というのが今回の貨物で先行就航ということですね。

LCCは大手キャリアが親会社だとそれが足枷になることが多いですが、今回は逆にプラス要素として働いたようです。

 

 

人の前に貨物を載せることになったZIPAIRですが、普通席は国内線普通席と同等のシートピッチ(31in≒79cm)とアブレスト(3-3-3)を採用しているということで、これならLCC未経験の僕でも乗ってみようかなという気になります。

国内線スペックでバンコクまで6時間なら耐えられるかなと。

今でもバンコクならLCCで行けるけどその狭さに耐えうる自信がない。4列夜行バスとどっちが辛いんだろうか…。

値段設定は不明ですが、上級クラスの設定もあってこちらは大手キャリアのビジネスと同等程度の座席。但し、普通席と同様にシートモニターはなし。

長距離だとエンタメが欲しくなるところですが、そこは「電源は用意したから各自でどうにかして」ということです。

シートモニターはモニターそのものもそうですが、配線やら何やらで意外と重量に影響するんだとかで、少しでも軽くして燃費を抑えるのが狙い。ちなみにシートモニターを設定しないことで0.5トンの減量だそうで。

まぁ、今の時代メディアを持ち歩くことは苦にならないし、かつての国際線のように大して興味の無い映画を見にくいスクリーンで見る時代に比べれば。

 

とりあえず機材の都合(※)もあって距離的には長距離とは言い難いバンコクとソウルからのスタートですが、去年の事業計画ではハワイやアメリカ西海岸、そしてヨーロッパと段階を踏んで長距離路線に進出するようです。

行きたくてもなかなかハードルの高い欧米へ低運賃で快適に行けるようになるのは魅力的。

(休暇が取れるかどうかは別問題)

www.aviationwire.jp

 

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なんいしても早いところテストフライトではなく、貨物輸送でもなく、旅客輸送で活躍する姿が見たいものですね。

 

 

※機材の都合

ZIPAIRに導入された2機は初期に製造されたB787で、重量オーバーにより本来の飛行性能(距離)を発揮できないためJAL本体では使い勝手が微妙だったことから白羽の矢が立ったとかなんとか。

仮にそういう理由であったとしても、アメリカ西海岸ぐらいまではフツーに飛べる(JAL時代に実績あり、というかボストンでバッテリーが燃えたのがZIPに移籍した片割れ)ので当面のZIPAIRとしての運用には支障がない。

 

privatter.net

B787の初期機材における話はこちらのサイトが詳しいです。

世界の航空を変えたとまで言われるB787の最初の機材がどうなったか、というお話です。

常滑にいるあの機体は